知床の原生林で原始の自然に触れる5日目【北海道女ひとり旅】
北海道の旅も5日目、今日は知床の原生林を歩きます!
2日目は余市でマッサンとウイスキーまみれ♡【北海道女ひとり旅】
3日目はアイヌコタンと毛ガニ&温泉三昧♡【北海道女ひとり旅】
午前中はフレペの滝近くへ!知床の原生林を歩く
この日は知床ネイチャーオフィスの知床自然体験1日コースというツアーを予約していました。ほかに予約が入っていないということでガイドさんと1対1のツアーになってしまいました…。独占してアレコレ聞けるのはよいですが、相性もあるから必ずしも1対1が良いわけでもなかったりします^^;
午前中歩くのは、フレペの滝遊歩道。鬱蒼とした森から始まる道です。この森の感じ、大好きです。
今日もあいにくのお天気ですが、そのおかげか、どこか幻想的な雰囲気。
視界が開けてきました。
海に近づくと、まばらにしか木が生えておらず、背の低い熊笹や雑草たちで地面が埋め尽くされます。
フレペの滝遊歩道のあたりは、海抜100mほどの高さなのですが、気候としてはなんと標高1,000mの土地に匹敵するそう。
知床連山から吹く山風と、オホーツク海から吹く海風のせいで非常に強風が吹くため、木が育ちにくく、生えているのはほんの一握りの種類のみ。たとえば柏もちに使われる柏は、この環境でも育つ木のうちのひとつ。柏の大きな葉が風に吹かれて地面にたくさん落ちていました。
風の影響で木が一方向に傾いてしまっています。風に倒された木も多く見ました。
まもなくフレペの滝、というところで完全に木がなくなりました。
このエリアに生えている植物は、全部で3種類ぐらいだそう。この土地にその種類しか生えられないわけではなく、なんと鹿がかたっぱしから食べちゃうから、鹿が食べない種類の植物のみが残っているんだそうです。つまり、鹿によって、この地域の植生が大きく変わってしまっているのです。
のちほど紹介しますが、知床を歩くとたくさんの動物に出会えるのですが、なかでも多いのが、鹿! 増えすぎた鹿による植物や木への食害の影響が悪化しており、数年に一度は駆除をしなければならないほどだそうです。眺める分にはかわいいんですけどね、鹿…。
確かに似たような植物しか生えていませんよね。
ようやくフレペの滝が見えてきました。この写真で、見えますでしょうか…?真ん中より少し右寄りのあたりです。
ちなみにこれが昨日、海から撮ったフレペの滝の写真です。
ここで驚いたのが、なんとこの崖の下に、キツネがいたのです!キツネは小さいので、写真には写ってくれてないのですが、この岸壁の下の、石がわずかに積み上がっているあたりをウロウロとしていました。
ガイドさんによれば、なんと冬の流氷で流されてきたキツネだろうとのこと。100mもの高さの、ほぼ垂直の崖なので、のぼることもできず、かれこれ3ヶ月ほどこの崖下に住み着いているそう。
そしてエサは、おそらく落ちてきた鹿を食べていたよう。冬の間、雪で滑ってけっこう鹿が崖下に落ちるんだそうです。そういう鹿を食べて生き伸びていたんだろうと、ガイドさんが言っておりました。
でももうとっくに雪も溶けてしまっていたし、この後はあんまり長くは生きられなかったんじゃないかなあ…。ガイドさんが、今までよく生きていたな〜と感心していたのが印象的でした。
帰りもまた霧の中を進みます。
ランチはまたラーメン!笑 知床の人気店「波飛沫(なみしぶき)」
ちょっと早いですが、お昼にすることに。ガイドさんに食べたいものを聞かれ、即答で「ラーメン」をリクエストしました。知床ランチは2日続けてラーメン。笑
そして連れて行ってもらったのがこちら。
海っぺりに建つラーメン屋さん、“なみしぶき”の名がぴったりです!
でもラーメンはね、別に海鮮系というわけでなく、塩にしょうゆに味噌に、というラーメンを取り揃えた地元の人向けという感じのラーメン屋さん。それもそのはず、ご主人が山頭火の出身なんだそうです。
私が食べたのはみそラーメン。やさいのトッピングをお願いしました。旅行中は野菜が不足しがちですからね。
豚骨ベースのまろやかさに、味噌のコクが加わったおいしいスープ。ちょっとこってり、味濃いめのスープが寒い中を歩き通した身にはしみじみと沁みて、もりもりと食べました。おいしかったなあ。やっぱり寒いときはラーメンですね!笑